臨床検査には採血した血液や尿などを測定する検体検査と、
胸が痛い、呼吸が苦しい、耳が聞こえない…等の症状より状態を測定していく生理検査があります。
医師の判断・指示により種々の検査を行い、病気の予防や診断・治療に役立てています。
主に一般検査、血液検査、生化学検査を行っています。尿中の成分(糖・蛋白質・ビリルビン・潜血など)や、血液の形態および凝固検査、血清中の成分(蛋白質、酵素、糖、コレステロールなど)、ウイルス感染の有無(B型肝炎やC型肝炎など)を測定しています。
また、輸血検査では、血液型検査・不規則抗体スクリーニング検査・交差適合試験などを行い、患者さまにより安全で適合した血液製剤が届くように管理しています。
心臓が動くときに生じる電気的変化を体表から記録したもので、波形として記録されます。
心電図は不整脈、狭心症、心筋梗塞などの診断に有効です。
肺での酸素と二酸化炭素の交換が正常に行われているかを検査します。肺(呼吸)機能評価や手術前に行います。
検査はマウスピースを口にくわえて、鼻をクリップで挟んで行います。
超音波(2万Hz以上の音波)を身体に当てて、各臓器(肝臓、胆嚢、腎臓、脾臓、膵臓、膀胱、前立腺、甲状腺、乳腺、心臓など)を調べる検査です。腹部エコーでは臓器の位置や形、ポリープ、腫瘍、結石などを確認し、心臓エコーでは心臓の動きや形態などを確認します。
頚動脈エコーでは動脈の血管壁の厚み・状態を観察し、プラークや血栓等の異常を調べ、動脈硬化の程度を確認します。
足の動脈が脂質などで詰まったりすると、血流が悪くなり、上腕の血圧より低くなることを利用して血管の詰まり具合(狭窄の程度)が分かります。またPWV(脈波伝播速度)から血管が硬く径が太いほど、拍動の波が速く伝わることから、血管の硬さが分かります。二つを同時測定することにより血管年齢や動脈硬化がないかを調べる検査です。
気導聴力検査・骨導聴力検査では人間の耳に最も聞こえやすい周波数の音を中心に125Hz~8000Hzまでの7種類の鈍音を用いて、聞こえる最小限の音を測定します。他に、チンパノメトリー、レフレックス、耳鳴り検査、語音聴力検査、平衡機能検査、めまいの検査なども行っています。
※その他に、脳波賦活法検査、尿素呼気試験、眼底カメラなどの検査を行っています。
一般単純撮影を基本として、各種検査・読影を放射線科医(非常勤務医)1名・放射線技師6名で行っています。
東芝メディカルシステムズ株式会社製80列CT装置が設置されており、X線を利用した全身の検査が低被ばく、短時間で可能です。
また、造影剤を使用し、より正確な診断が可能です。
シーメンス社製1.5テスラMRIが設置されており、磁気を利用した検査です。
検査時間は多少長いですが、放射線の被ばくも無く、薬剤を使用せずに頭部・四肢などの血管撮影が可能です。
骨 元気ですか?
最新の骨密度測定装置で「骨粗鬆症」の早期発見を!
米国ホロジック社製骨密度測定装置DISCOVERYが設置されており、「骨粗鬆症」の検査が簡単・安心・高精度に行えます。
東芝社製X線TV(透視装置)ZEXIRAが設置されており、胃や大腸の検査(バリウムなどの造影剤を使用)や、ERCP・内視鏡を使用する多種多様な検査を行っています。
食道・胃・十二指腸や大腸を主に観察する検査方法で、時に治療も可能です。
胃や大腸の内視鏡は苦しそうだ、辛そうだと思われている方も多くいらっしゃると思います。
今まで検査を受けて実際辛い思いをされて大変だった方も多いかと思います。
しかし、辛いからといって検査を受けずにいて、病気が進行してしまっては手遅れになってしまうこともあります。内視鏡検査による早期発見・早期治療が不可欠と考えられます。
当院では日本消化器内視鏡学会認定指導医・専門医および内視鏡技師のもと、検査や治療を患者さまに、より安全により安心して受けていただけるよう、スタッフ一同努めております。
わからないことは担当医・看護師に遠慮なくお聞きください。
上部消化管は食道・胃・十二指腸を指し、口または鼻から内視鏡を挿入し観察します。
当院においても経口内視鏡・経鼻内視鏡があります。
また経口内視鏡では鎮静剤を使用し、寝ているうちに検査をすることも可能です。
経口内視鏡と経鼻内視鏡では内視鏡を挿入する経路が異なります。
経鼻内視鏡は鼻から通すため咽頭反射がほとんどなく、楽に検査を受けることができます。
一方、経口内視鏡は口内から通すため、咽頭反射を催す場合があります。しかし鎮静剤を使用し、眠っている間に検査をすることが可能です。
また、どちらの内視鏡検査も観察するだけではなく、治療を行うことができます。
内視鏡を用いてポリープや癌を切除する方法です。
ポリペクトミー・内視鏡的粘膜切除(EMR)・内視鏡的粘膜下層剥離術(ESD)に分けられます。
今まで手術していた早期癌もからだに負担の少ない内視鏡での治療が可能となります。
切除に関してはそれぞれ適応があるため、担当医に相談してください。
大腸内視鏡検査のことで肛門から内視鏡を挿入し、大腸全体と小腸の一部のみを観察する検査です。
組織の一部を取って(生検)細胞を調べることで、炎症・ポリープ・腺腫・癌などの診断が可能です。また診断だけでなく病変を切除することも可能です。
大腸内視鏡検査ではポリープや早期癌の一部が治療可能です。
ホットバイオプシー : 小さなポリープを高周波電流で焼き切ります。
ポリペクトミー : 有茎性のポリープに輪の形をしたスネアという器具で切除します。
内視鏡的粘膜切除術 : 茎のないポリープ以外の病変でも、根元を膨らませてスネアで切除します。
胆嚢や胆管、膵臓の病気を診断するための内視鏡検査で、同時にレントゲンで確認しながら行います。
胆石症、総胆管結石などの良性の病気や悪性腫瘍、膵臓の病気を診断治療するための検査。
口から内視鏡を十二指腸まで挿入し、十二指腸乳頭から細いチューブを胆管や膵管に挿入して、造影剤を注入しレントゲンで確認する検査です。
内視鏡下に十二指腸乳頭を電気メスで切開する方法で、黄疸の改善や総胆管結石の治療のために行います。
入院しての治療となります。