当院では消化器内科医2名、消化器外科医2名が常勤し(食道・胃・小腸・大腸)、肝臓、胆のう等に関しての診断、治療を行っています。診断は血液・尿検査の他、レントゲン撮影、内視鏡検査、超音波検査、CT、MRI等を実施します。
治療は内服薬の他、内視鏡治療(内視鏡的粘膜切除、粘膜下層切除、総胆管結石除去、胆管狭窄に対するドレナージ、ステント留置も行います。内科的治療が困難で外科治療が望ましい場合、患者さんに説明の上、速やかに外科医に連絡致します。
また肝臓疾患についてB型肝炎、C型肝炎は当院の肝臓専門医が対応します。なお肝臓がんについて早期のものは当院でラジオ波治療ができるようになりました。
食道・胃・十二指腸や大腸を主に観察する検査方法で、時に治療も可能です。
胃や大腸の内視鏡は苦しそうだ、辛そうだと思われている方も多くいらっしゃると思います。
今まで検査を受けて実際辛い思いをされて大変だった方も多いかと思います。
しかし、辛いからといって検査を受けずにいて、病気が進行してしまっては手遅れになってしまうこともあります。内視鏡検査による早期発見・早期治療が不可欠と考えられます。
当院では日本消化器内視鏡学会認定指導医・専門医および内視鏡技師のもと、検査や治療を患者さまに、より安全により安心して受けていただけるよう、スタッフ一同努めております。
わからないことは担当医・看護師に遠慮なくお聞きください。
上部消化管は食道・胃・十二指腸を指し、口または鼻から内視鏡を挿入し観察します。
当院においても経口内視鏡・経鼻内視鏡があります。
また経口内視鏡では鎮静剤を使用し、寝ているうちに検査をすることも可能です。
経口内視鏡と経鼻内視鏡では内視鏡を挿入する経路が異なります。
経鼻内視鏡は鼻から通すため咽頭反射がほとんどなく、楽に検査を受けることができます。
一方、経口内視鏡は口内から通すため、咽頭反射を催す場合があります。しかし鎮静剤を使用し、眠っている間に検査をすることが可能です。
また、どちらの内視鏡検査も観察するだけではなく、治療を行うことができます。
内視鏡を用いてポリープや癌を切除する方法です。
ポリペクトミー・内視鏡的粘膜切除(EMR)・内視鏡的粘膜下層剥離術(ESD)に分けられます。
今まで手術していた早期癌もからだに負担の少ない内視鏡での治療が可能となります。
切除に関してはそれぞれ適応があるため、担当医に相談してください。
大腸内視鏡検査のことで肛門から内視鏡を挿入し、大腸全体と小腸の一部のみを観察する検査です。
組織の一部を取って(生検)細胞を調べることで、炎症・ポリープ・腺腫・癌などの診断が可能です。また診断だけでなく病変を切除することも可能です。
大腸内視鏡検査ではポリープや早期癌の一部が治療可能です。
ホットバイオプシー : 小さなポリープを高周波電流で焼き切ります。
ポリペクトミー : 有茎性のポリープに輪の形をしたスネアという器具で切除します。
内視鏡的粘膜切除術 : 茎のないポリープ以外の病変でも、根元を膨らませてスネアで切除します。
胆嚢や胆管、膵臓の病気を診断するための内視鏡検査で、同時にレントゲンで確認しながら行います。
胆石症、総胆管結石などの良性の病気や悪性腫瘍、膵臓の病気を診断治療するための検査。
口から内視鏡を十二指腸まで挿入し、十二指腸乳頭から細いチューブを胆管や膵管に挿入して、造影剤を注入しレントゲンで確認する検査です。
内視鏡下に十二指腸乳頭を電気メスで切開する方法で、黄疸の改善や総胆管結石の治療のために行います。
入院しての治療となります。
当院では、肝臓がんの手術の一つとして患者負担の少ないラジオ波焼灼術を行っています。
ラジオ波焼灼術とは、AMラジオの周期数に近い高周波を使い肝臓がんを死滅させる治療です。皮膚から肝臓にある腫瘍の中に細い電極を挿入し、ラジオ波電流を流すことにより電極周辺のがん細胞を熱によって死滅させるものです。腫瘍の大きさ約3㎝以下がこの治療の対象目安となります。
治療の流れとしては、外来で肝機能や全身状態を評価し、超音波検査やCTにより治療の適応を判断します。
ラジオ波焼灼術が適切と判断された後、入院となります。入院2~3日目で施術となり、術後3日から10日程度で退院となります。
大腸癌肝転移に対するラジオ波焼灼療法
診療スタッフ | 専門 | 専門医・認定医 |
---|---|---|
中川 雅夫 | 消化器内科 | 消化器内科学会専門医、指導医 日本消化器病学会専門医 |
小林 功幸 | 消化器内科 | 日本消化器病学会専門医 日本肝臓学会専門医 日本超音波医学会専門医 日本がん治療認定医 身体障害者福祉法指定医(肝臓機能障害) 難病指定医 医師緩和ケア研修会終了 |
菖蒲 洋大 | 消化器外科 | 日本消化器内視鏡学会専門医 日本消化管学会認定医、専門医 日本外科学会専門医 身体障害者福祉法指定医(膀胱、直腸、小腸) がん緩和ケア研修終了 がんリハビリテーション研修終了 四段階注射療法施行認定 |
辻 昌孝 | 消化器外科 | 日本消化器病学会専門医 日本消化器内視鏡学会専門医 日本外科学会認定医、専門医 |
呼吸器科では、肺がん、肺気腫、肺気胸、慢性気管支炎、肺炎、気管支炎などの疾患を担当しています。
咳が長引く、のどがゼイゼイなる、胸が痛い、背中が痛い、息切れがする、痰に血が混じるなどの症状がある場合は、お気軽にご相談ください。
当科では、気管支内視鏡検査、CT、MRIなど最新医療機器による的確な診断及び最新の知見に基づいた的確な治療方針の確定に努めています。
肺がんの手術など必要により外科治療も行っています。
肺や気管支の病気を診断するための内視鏡検査です。
気管支鏡(肺カメラ)イメージ図を用いた検査で、一般的な胃カメラより細くて柔らかくできています。
先端には小型CCDカメラが搭載されており、モニターで口の中から気管支の中を見ることができる機器です。
検査対象は、肺がん、間質性肺炎、感染症などが疑われる場合。そのほか、痰に血が混じる、痰が詰まっている、異物を誤嚥した場合などに気管支鏡検査をします。
気管支鏡(肺カメラ)検査の4時間前は絶食となります。
検査直前に麻酔薬を吸入あるいは局所麻酔のスプレーをのどに噴霧して不快感を軽減するようにします。全身麻酔で眠っている間に検査を行うことも多くなっています。
検査台に仰向けになって、心電図及び酸素濃度、血圧を測定するモニターを装着します。
その後、気管支鏡(肺カメラ)を鼻又は口から挿入していきます。検査中患者さんは話すことができませんので、事前に何かある際の合図の確認をしておきます。
通常20~30分程度です。検査や処置内容によって時間を要する場合もあります。
気管支鏡(肺カメラ)検査をすることによって、次のような症状が出る場合があります。
息苦しさ、咳、肺や気管支からの出血、発熱、肺炎などの感染症、気胸、麻酔薬によるアレルギーや中毒。
担当医から検査の説明文書をお渡ししますので参照してください。
また、血液をさらさらにする薬などを服薬している患者さんは、事前に担当医の指示を必要とする場合があります。
このほか、病変の場所や大きさによって組織がうまく採取できない場合もあります。
その場合は代わりの検査方法を検討します。
診療スタッフ | 専門 | 専門医・認定医 |
---|---|---|
上原 淳 | 呼吸器外科 | 日本外科学会認定医、専門医 日本呼吸器内視鏡学会認定医、指導医 日本呼吸器学会専門医 身体障害者福祉法指定医(呼吸器) 日本医師会認定産業医 インフェクション・コントロール・ドクター |
内田 修 | 呼吸器外科 | 日本外科学会専門医、指導医 日本呼吸器外科学会専門医 日本呼吸器内視鏡学会専門医、指導医 日本医師会認定産業医 日本臨床細胞学会細胞診専門医 |
当科では、関節リウマチ、全身性エリテマトーデス、全身性強皮症、ベーチェット病、シェーグレン症候群、大動脈炎症候群、血管炎症候群などリウマチ膠原病疾患を、総合的に診療し治療します。
関節リウマチには次のような症状が出る場合があります。
これらの症状は、ほかの病気でも現れるため、専門医師による診断と治療が必要です。
当科の検査は、主要な項目としてリウマトイド因子検査(RF検査)・抗CCP抗体検査・赤血球沈降速度検査(血沈、赤沈検査)・C反応性たんぱく質検査(CRP検査)・MMP−3検査・KL−6検査、レントゲン検査、関節エコーなどを行います。
診療スタッフ | 専門 | 専門医・認定医 |
---|---|---|
楠 芳恵 | リウマチ膠原病 | 日本リウマチ学会専門医、指定医 日本リウマチ学会登録ソノグラファー 日本リウマチ学会評議員 |
庄司 亜樹 | リウマチ膠原病 | 日本内科学会認定医 |
当科は、心臓と血管を扱う科です。
心臓のリズムが乱れている、胸が苦しい、あるいは心臓の問題で足が浮腫んだり(うっ血)、息が苦しかったり、全身の血管に何か問題が起きているというときに対応します。
今までできていたことが息切れでできなくなる、これまで普通にできていたことをやると胸が苦しくなる。
このような場合、心臓が限界になっていて、いわゆる心不全を起こしている可能性があります。
当科では心不全になった背景にどのような病気があるのかということを考え、その対策をとります。
また、心拍のリズムの問題は、心臓の筋肉が悪くなっていない若い方にも起こります。検査は、心エコー、CT(心臓・血管の断層撮影)を当院で受けることができます。
診療スタッフ | 専門 | 専門医・認定医 |
---|---|---|
阿多 智之 | 循環器内科 | 日本循環器学会専門医 日本内科学会内科認定医 日本心血管インターベーション治療学会認定医 |
平光 一貴 | 循環器内科 |
糖尿病外来では、生活習慣病の代表的疾患である、糖尿病・高脂血症(高コレステロール血症)を主に診療します。
健診や人間ドックで、対象疾患の異常を指摘された場合の二次健診を行い確定診断をいたします。
当科の対象疾患は、糖尿病(型を問わず)、高脂血症、痛風(高尿酸血症)などを対象とします。
血糖値のコントロールには、血液検査や生活習慣の確認を通じて、食事療法、運動療法、薬物療法などを行います。食習慣指導には管理栄養士が直接アドバイスをいたします。
当院では、糖尿病の合併症を調べる検査を行っています。
診療スタッフ | 専門 | 専門医・認定医 |
---|---|---|
高橋 英理 | 糖尿病内科 |